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名駅MAブログ

指しゃぶりをする子供

赤ちゃんの指しゃぶりは「いつか自然とやめるだろう」と思っていても、1歳、2歳になっても続くとこのままで良いのか悩む方も少なくありません。今回は、「何歳までに指しゃぶりをやめた方がいいのか」「歯並びへの影響」「指しゃぶりのやめさせ方」についてご紹介いたします。

【目次】
1、指しゃぶりは何歳までにやめさせる?
2、指しゃぶりで歯並びが悪くなる理由
3、指しゃぶりをやめさせるには?
4、もしもお子さんの歯並びが悪くなってしまったら

指しゃぶりは何歳までにやめさせる?

お子さんが指しゃぶりをしていると、歯並びへの影響を心配される方も多くいらっしゃいます。「出っ歯になってしまわないか…」「いつまでは見守っていてもいいのか…」分からないと不安ですよね。
0~3歳までの指しゃぶりは、

  • 反射や遊びの一つ
  • 眠たい時や不安を感じている時に心を落ち着けるための行動

ですので、無理にやめさせる必要はありません。
子供の社会性が発達する3歳頃になると、指しゃぶりは自然と落ち着いていくと言われています。
指しゃぶりをやめさせた方がいい年齢の目安は、4歳です。歯や顎の発達が著しい時期であり、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。
指しゃぶりの頻度や強さにもよりますが、「4歳になる前」を目標に「指しゃぶりを卒業」できるのが良いでしょう。

指しゃぶりにはこんな心配が…

では、4歳、5歳を過ぎても指しゃぶりを続けると、どんなリスクがあるのでしょうか?

  • 上顎の骨が変形し、「不正咬合」になる
  • 上の前歯が前に出る「上顎前突、出っ歯」になる
  • 上下の前歯が咬み合わず、隙間が空いた「開咬(かいこう)」になる
  • サ行、タ行、ラ行の発音が難しくなり、舌足らずな話し方になる
  • 口を閉じにくくなり、口呼吸になる
  • クチャクチャと音を立てて食べるようになる

お口の状態は人それぞれ違いますが、指しゃぶりを続けることで、歯並びや咬み合わせだけでなく食事や会話など日常生活に支障がでてしまうケースもあります。

また、4歳以上の子供の指しゃぶりは、家庭や幼稚園・保育園などで何らかのストレスを抱えている可能性もあります。そのため、「心を落ち着かせるために指しゃぶりをする癖」が習慣化していると考えられます。

指しゃぶりで歯並びが悪くなる理由

実は、お子さんの指しゃぶりは、大人が思っているよりも強い力で指を吸っています。お口から引き抜こうとしても、簡単には抜けないほどです。
しかし、長い期間・長い時間、強い力で指を吸っていると「歯」「顎」「顔の形」に大きな影響がでてしまう場合があります。

例えば、指をくわえる力によって「上の前歯は上前方に」押し出され、「下の前歯は後下方へ」と押さえつけられた状態になります。そうした結果、出っ歯や開咬といった不正咬合を引き起こしてしまうのです。

また、指しゃぶりをしなくなっても、「舌で前歯を押す」などの「舌の悪癖」が習慣化してしまうことでも、同じように不正咬合の原因となります。
このように将来的に問題を起こす可能性もあるため、4歳以降の指しゃぶりは見過ごさないよう気をつけてください。

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指しゃぶりをやめさせるには?

通常、4歳・5歳を過ぎると指しゃぶりは自然とおさまります。しかし、どうしても指しゃぶりの癖が治らない時はどうしたら良いのでしょうか?

まず、一番重要なことは「注意をする時は、絶対に叱らない」ということ。
指しゃぶりがやめられない原因の多くは、精神的なストレスを抱えていたり、何かに不安を感じたりしているケースがほとんどです。
強く注意したり叱ったりすることで、子供の心はより一層不安定になってしまいます。親御さんの焦る気持ちもあるかと思いますが、まずはぐっとこらえて、優しい声かけを心がけてみてくださいね。

また、お子さんが1日の内で指しゃぶりをどんな時にしているのか、観察してみましょう!眠たい時、甘えたい時、遊びに飽きた時などにする場合は、気をそらすための工夫をしてみてはいかがでしょうか。

●手をつなぐ、手を握って一緒に寝る、ぎゅっと抱きしめる
眠い時や不安を感じている時、スキンシップをとることで子供は安心感を得ることができます。親からの愛情を伝え、子供の心を落ち着かせるには効果的です。

●手先を使う遊びを取り入れる、外遊びを取り入れる
積み木やブロック、パズル、おままごとなど手を使う遊びを取り入れてみましょう。集中している時間をつくることで、指を吸うことを忘れてしまいます。
また、外遊びを取り入れると外部からの刺激をたくさん受けるので、指しゃぶりをすることがグッと減ります。

●好きなキャラクターの絆創膏を貼ってみる、テーピングをしてみる

他にも、何かの記念日(誕生日、進級・入園・入学など)の時には指しゃぶりをやめられるように約束してみるのも1つの方法です。親も子供も前向きな気持ちで指しゃぶりをやめることができるため、克服できた時は一緒に喜ぶことができますよ。


指しゃぶりの癖は、お子さん本人の「やめたい」という自発的な気持ちが生れなければやめられません。子供が少しの時間でも、指を吸うことを我慢出来たら、たくさん褒めてあげましょう。小さな達成感の積み重ねが自信につながり、指しゃぶりも克服できるようになります。

長期的にみれば歯並びなどに影響がでてくる「指しゃぶり」ですが、永久歯が生えてくる5~6歳までに癖が無くなっていれば、歯並びに与える影響は少なくなります。

歯並びへの影響が心配な方は、一度歯科医院を受診し、相談してみてはいかがでしょうか。

もしもお子さんの歯並びが悪くなってしまったら

「色々と試したけれど、指しゃぶりの癖が治らず歯並びが悪くなってしまった…」ということもあるかもしれません。

もしも矯正治療をお考えでしたら、当院では小学生から行えるマウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療を選択することができます。(対象年齢6~10歳)

治療例

8歳の「上顎前突(出っ歯)」の治療:治療期間10ヶ月で改善

<メリット>

  • 取り外し可能で、食事や歯磨きも普段通りに行えます。
  • 透明なマウスピースを使用。目立ちにくく、金属アレルギーの心配もありません。
  • お子さんの歯にフィットするように開発されたので、痛みや負担が少なく使いやすい。
  • 顎を広げるだけでなく、歯のガタガタやねじれなど、細かい歯の調整も同時に改善していきます。

歯並びに影響がでないようにするには、指しゃぶりを4歳までに卒業できるのが目標です。しかし、親御さんが「やめさせないと!」と必死になるのではなく、「お子さん本人の考え」を受け止め、やめられるようにサポートしていきましょう。

出っ歯など歯並びや咬み合わせに影響がでてしまうようでしたら、矯正治療での改善も可能です。お悩みの場合は、お気軽にご相談くださいね。

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