慢性鼻炎の無視はNG!口呼吸は歯並び悪化の原因に
いつも鼻詰まりがある、気付くと鼻水をすすっている…そんな慢性鼻炎をお持ちの方もいらっしゃいますよね。ただの鼻炎持ちだから、と放置してしまいがちな慢性鼻炎ですが、実は口呼吸は歯並び悪化の原因のひとつでもあるんです。
今回は、慢性鼻炎の症状と歯並びの関係性、また鼻炎の方が歯列矯正のメリットについてご紹介していきます。
慢性鼻炎を放置してはいけない理由
一年を通して鼻がつまっている慢性鼻炎には、花粉症やハウスダストアレルギーなどによるアレルギー性鼻炎や、急激な温度差や味覚への刺激が原因となって引き起こされる非アレルギー性鼻炎があります。どちらの鼻炎でも鼻づまりや鼻汁といった症状があり、口呼吸をしていることでしょう。実は、この口呼吸がさまざまな問題を引き起こす可能性があり、問題視されています。まずは、口呼吸によるデメリットについて紹介します。
口呼吸は歯並びが悪くなる原因の1つ
特に口呼吸で問題となるのが歯並びへの影響です。口呼吸で歯並びが悪化する事実に驚いた方もいるのではないでしょうか。
歯は、舌による口の内側からの力と唇顔による外側からの力によってバランスがとられ、舌を囲むように歯が並びます。しかし、慢性鼻炎で口呼吸をしていると口が開きっぱなしになるため、外側からの力が適切に加わらなくなり、受け口や出っ歯など歯並びが悪い状態になってしまいます。
特にこどもの口呼吸は深刻です。こどもの歯は柔らかく動きやすいため、幼少の頃から口呼吸が癖になっている場合は、より顕著に歯並びが悪くなってしまう可能性があります。
口呼吸にはこんなデメリットも
鼻炎自体も何かしらの原因があるので放置していけはいけませんが、その結果として生じている口呼吸には口臭・虫歯の悪化や、風邪を引きやすくなってしまうというデメリットがあります。
【口呼吸のデメリット①】風邪を引きやすくなる
風邪を引き起こす菌は主に喉で増殖します。風邪をひくと咳が出るのは喉の菌を外に出そうとする防衛反応のひとつですから、理解しやすいと思います。つまり、風邪を引かないためには、いかに喉に細菌がつかないようにするかが大切になってきます。
ここで鼻と口の機構に注目してみましょう。まず、鼻の粘膜には菌やウィルスを除去するための機能が備わっており、フィルターとしての機能を果たしています。一方、口呼吸の場合、そうした生体防御機構がないため、菌やウィルスはそのまま喉へと侵入してしまいます。フィルターの役割がある鼻呼吸と、フィルター機構を持たない口呼吸を比較すると、口呼吸の方が風邪をひきやすいのは明白でしょう。
【口呼吸のデメリット②】虫歯や口臭の悪化
口の中で常に分泌されている唾液には、菌や微生物、汚れを取り除いてくれる自浄作用があります。しかし、口呼吸をしている人は口の中が乾燥するので、唾液の量が少なく雑菌が繁殖しやすい環境が整っています。具体的には、口の中が乾燥すると、歯周病菌、歯の周囲の細菌のかたまりである歯垢、虫歯菌などが増殖します。歯周病菌や歯垢は口臭の原因ですし、虫歯菌も問題です。
先述した通り、口呼吸をすると歯並びも乱れやすい傾向があります。歯磨きなど歯のケアが行き届かず、虫歯のリスクはより高くなります。
【口呼吸のデメリット③】外見への影響
口呼吸による顔の筋肉の緩みと、それによる歯並び悪化は皮膚のたるみや輪郭にも影響します。しわや、二重あごの原因にもなる可能性もあります。
慢性鼻炎が原因で、口呼吸になってしまっている方は、ただの鼻炎だからと見過ごさず、適切な治療を受けることが必要です。ただの鼻炎と侮らず、しっかりと治療を受けるようにしましょう。
歯並びの乱れは歯列矯正で解消
鼻炎が原因で歯並びが乱れやすいという話をしましたが、歯並びが悪いと歯のケアが行き届かず、虫歯や口臭の原因となる場合もあります。そのため、歯列矯正を行い、より歯並びを美しく保ちやすい口内環境を目指すことも可能です。
歯列矯正をする際は、ワイヤーを使うブラケット矯正と透明なマウスピースを使う矯正方法があります。当院で行っているマウスピース矯正、インビザラインでは以下のような特徴があります。
- 透明のマウスピースを使用するため目立たない。
- 食べ物の制限がなく、食べるときはマウスピースを外して、好きな時に好きなものを食べられる。
- マウスピースを取り外しして、歯を磨くことも可能。
- 通院回数は2~3ヶ月に1回程度ですむ。
慢性鼻炎により、歯並びが気になる人は、ぜひインビザラインでの歯列矯正も検討してみてくださいね。